天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

朱鷺(2)

webから借用

 ペリカン目]トキ科の鳥で、学名がNipponia nippon。この名は国鳥を意味するものではない(日本の国鳥は雉)。ロシア、朝鮮、中国、日本で乱獲され、各国でその消息を絶ったが、唯一中国で生存が確認され、以後、増殖に努められるようになった。現在は中国と日本の限られた場所に見られる。



  雪原に羽をたためる朱鷺六羽その痩せたるを見て帰りたり
                     田中 要
  わが生(しやう)に見尽ししものあらざるに朱鷺の滅びに
  いま遇はむとす            藤井常世


  百歳の婆なりき朱鷺のおもいでを童われ坐して聞きしおもいで
                     下村光男
  春くれば巣ごもる朱鷺の求愛の様なすあわれただ一羽にて
                     三井 修
  日本が敗れし戦後五十年この年ニッポニア・ニッポン絶滅
                     尾沢清量


[注]画像は、web「旅館番頭の佐渡観光情報」
    http://itouyaryokan.com/blog/1636.html から借用。