天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鬱金(うこん)桜

俣野別邸庭園にて

 鬱金桜はサトザクラの栽培品種で、数あるサクラの品種の中で唯一、黄色の花を咲かせる。御衣黄に似て花弁に葉緑体をもつが、緑色が弱く淡黄色である。ショウガ科のウコンの根を染料に用いた色に似ているところに名前の由来がある。花期は4月中旬〜下旬。


  いやはてに鬱金(うこん)ざくらのかなしみのちりそめぬれば
  五月はきたる               北原白秋


  活きるとはすなはち愁ひ夕光の鬱金桜をわれは見て佇つ
                      尾崎左永子