天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

青鷺(2)

JR戸塚駅近くの柏尾川にて

 青鷺はコウノトリ目サギ科。鶴とまちがえられるほどの大形のサギ。北海道では夏鳥、本州から南では留鳥あるいは漂鳥。高木の頂上付近に営巣し、沼沢地、水田、川などに下りてきて魚、ザリガニ、蛙などを捕食する。

  
  なよなよと靄のなかよりあらはれて青鷺づれの
  顔のしたしさ          吉植庄亮 
  青鷺の換羽一枚強靭の翼をここに得て帰るかな
                  安永蕗子
  川霧に包まれしときあをさぎはこの動かざるかたちに
  ゐたりや            黒田淑子
  あを鷺の首やせやせて呑まむとすなべてこの世のかたちの
  ままに             今野寿美
                  
  大き魚呑みこみぬらん川中の青鷺おもく飛びたちにけり