天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

向日葵

近所の畑にて

 北米原産のキク科の一年草。わが国には中国経由で17世紀に渡来した。種子は灰白色で食用にも石鹸の原料にもなる。


  大きなる蕊くろぐろと立てりけりま日にそむける
  日まはりの花            古泉千樫
                      
  しづかなる悲哀のごとくわが門の星の明りに
  向日葵立てり            宮 柊二
                      
  一粒の向日葵の種まきしのみ荒野をわれの処女地と
  呼びき               寺山修司
                      
  星いでて空地に立てるいつぽんのひまはりぞ一黙示
  の如し               高野公彦
                      
  ひと夏の陽に食まれつつなほ高くひまはりは父の
  たてがみ保つ            小池 光