天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

境川の白鷺

 サギ科の鳥の総称。青鷺、五位鷺、白鷺など、日本には16種が棲むという。全身が白色の白鷺には、大鷺(全長89センチ)、中鷺(全長68センチ)、小鷺(全長60センチ)などが本州以南の水辺に生息する。


  水の辺に歩みを運ぶ白鷺の翼がうつくし
  水に映りて         半田良平
                    
  鷺白く佇ちて真冬の千曲川 一縷の意志の
  あはれ細臑         斉藤 史
                    
  多摩川の春秋のこと豊なるつばさにたたみ
  鷺は佇ちゐつ        馬場あき子
                    
  消えのこる川原の雪に降り立ちて歩幅小さく
  鷺は歩める         永田和宏
                    
  首を身にをさめてしばしふくらめる小鷺は靄の
  底にも白し          今野寿美