天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鶴亀石

鎌倉鶴ガ岡八幡宮にて

 鎌倉の鶴ケ丘八幡宮境内由比若宮遙拝所横にある。相模国風土記に出てくるというから目出度さも極まる。だが、相模国風土記は古風土記であり、奈良時代に編纂されたもので、まともなものは残っていないはず。正確には、新編相模国風土記稿のことではないか?これは大量の古文書や古記録を元にして、江戸時代に編纂された相模国の地誌。ちなみに古風土記でほぼ完全なのは、出雲国風土記だけらしい。
天気予報では、曇りという神奈川県であったが、予報に反して太陽がギラギラ照りつける全くの晴天。暑さにふらつきながら歩いた。


    辻説法跡に佇む蝉しぐれ
    百日紅五郎入道正宗


  榊生ふる由比若宮遙拝所横にしづまる鶴亀の石
  ふたつ石いづれが鶴か亀なるか見分けつかねど目出度きものを
  水かけて洗はば出づる鶴と亀相模風土記の伝へたる石
  なめらかな面なりけり水かけて洗はば出づる鶴亀の石