天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

洪水(1)

ノアの方舟

 近年は世界的に大洪水が頻発している。今年にしても、中国、パキスタン、ガテマラ、北朝鮮アメリカなどで川が氾濫して、国連に支援を求める事態になっている。わが国では、春の融雪期、梅雨期、秋の台風期に多い。東京のような大都市では、もともと川であったところを地下水道にして都市を開発した経緯から、大雨が降ると地下水道の許容量を超えて、水が地下から噴き出し、町中に溢れる現象がおきる。地下鉄や地下街は、大変危険な場所になる。
 もっとも旧約聖書「創世記」のノアの方舟にあるように、洪水は太古の昔から、地球にはつきもので、洪水神話が世界各地にある。


  洪水川(でみづかは)あからにごりてながれたり地より虹は湧き
  立ちにけり                 前田夕暮
  秋出水しづかにつよくぶちあたる角すぎてよりひとりのおもい
                        玉井清弘
  洪水に融け出だしたるみずぐきをきのう異土へと運べる潮
                        山田消児
  洪水だあ、とはしゃいでたのは私です むろんヨーグルトに
  なっちまいましたが             加藤治郎


右上の画像は、ウィキメディア・コモンズ(Dove Sent Forth from the Ark.png)からトリミングして引用した。