神社
百科事典によれば、神社の先駆的な形態は磐座、磐境のような神聖な場所にひもろぎを設けて神をまつったものと考えられる。祭祀は氏族の長老・当番・その他の指導者によって行われ、春の豊年祈願と秋の収穫感謝の祭が中心であった。大和朝廷は、各地の神社を整理統合した。平安時代には各神社に位階を授けた。鎌倉時代には幕府によって特別の保護を加えられ、八幡宮が武神として信仰されるようになった。江戸時代には寺社奉行の支配下になった。明治時代には「国家の宗祀」とされ社格が決められた。戦後は廃止された。
あかあかとただあかあかと照りゐれば伏見稲荷の
神と思ひぬ 前川佐美雄
熱田のや新宮(にひみや)の千木(ちぎ)片そぎに光を
そへて初日かがよふ 佐佐木信綱
ご用かといふこゑぞする春寒き吉備津の宮の釜殿
のぞけば 安立スハル
更けし夜の沈む神域徹りくる灯の一条をしづかに思ふ
高橋荘吉