天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

藤を見に行く(1)

横須賀菖蒲園にて

 今年も横須賀菖蒲園に藤を見に出かけた。菖蒲園と名前がついているが、石楠花や藤も沢山植えてあり、それぞれの花の時期がくれば見る価値がある。藤の種類は多く名前がついている。遠目には白藤か紫藤かの二種類だが、近くでよくよく見ると違いが分る。


  見慣れざる花のかたちが香りけり八重黒龍とふ
  藤の花房


  黄の頭黒き胴体震はせて蜂が蜜吸ふ白藤の花
  道沿ひに垣根なしたる大手毬雪積むごとく花を
  散らせり


  山際のところどころにむらさきの瀧とし垂るる
  藤の花房


  藤棚にわが近づけば熊ん蜂邪魔をするなとわが
  顔にくる


  紅椿水に揉まれて泡立てば赤き金魚が様子見にくる


[注]ブログの内容には1週間から10日程度の遅れがあります。現時点ではすでに時期を過ぎている場合もありますので、ご注意を。