天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

横須賀の藤苑

横須賀菖蒲園(ふじ苑)にて

 神奈川県の藤の名所の第一は、横須賀菖蒲園にある藤苑であろう。すでに訪ねた小田原城や大船フラワーセンターもあるが、規模の面で見応えがある。苑内には、11品種約250本のフジがある。見ごろは5月上旬まで。このブログで、2014-05-16 「藤を見に行く(1)」でも紹介した。
 植物学の面からは、藤は日本固有種で、本州・四国・九州の温帯から暖帯に分布する。上から見て蔓が右巻のノダフジと左巻のヤマフジがある。藤棚の下に入ると強い香りがする。最近、この香りの成分が判明し、人工的に香水が作れそうという。


     王朝のあしたを目覚む藤の花
     天心に日は近づきて藤にほふ
     見上ぐれば香りさらなり藤の花
     藤棚は花の香りのすだれかな
     老夫婦あひたづさへて藤の花
     八重黒龍ちぢれて咲ける藤の花


  先頭を走る機関車「桃太郎」後にあまたの貨車引き連れて
  石楠花の腐れし山に藤の花人ひきつくる菖蒲咲くまで
  今日だけといひてまた飲む焼酎は口内炎を長引かせたり