2014-09-10 砂の歌(4) 砂の集合には別の名前が付くことがある。砂漠、砂丘、砂塵 など。 限りなくうち捨てられし砂漠(デザート)に夕日流るれば わが如くにて 中河幹子 恍として沙漠を馳る 炎熱に透明となりわれは運ばる 森村浅香 おのずから風あつまりて日のくれの砂嘴(しやし)洗いいる みずがねの漣(なみ) 水落 博 ゆるやかに流るる沙を踏みゆけり人はたやすく消ゆるとおもふ 小國勝男 バビロンのくらく晴れたる炎天に滅びをいそぐ砂の音きく 篠 弘 吹きしまく砂塵にまなこ閉ぢをればめくれてゆけり野原一枚 大西民子