天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

蕪村の画賛句(4/11)

  学問は尻からぬける蛍かな     明和八年(56歳)か、自画賛

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 詞書に「一書生の閑窓に書す」とある。閑窓とは、学問をするに適している静かな窓辺。諺「きいた事尻へぬける」を引用している。句は、蛍の光で学問に励んだ逸話とは逆に、聞いた端から尻へ抜けて光っているだけの蛍みたいなものもあるぞ。(学問はとかくそうなりがちだ。)という戯れの戒め。

[参考]http://blog.livedoor.jp/ogitetsu/archives/51793639.html