天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

絞め殺しの木(続)

閑話休題

 2017年5月27日の項にご紹介した木のその後のことである。当時は、「藤(八重黒龍という)はまだ元気に生きているが、根方から枝先まで巻き付かれているので、あとどれほど生きられるか分らない。」と書いたが、現在は藤は文字通り絞め殺されて、大きく成長した絞め殺しの木の支えになっている。枯れたままに布を巻き付けて安定化をはかったのは、公園の管理者である。大きく成長した絞め殺しの木は珍しいのではないか。

 

  巻きつかれ育てあげたる幾十年絞め殺されてなほ支へたる

  全身に繃帯巻かれ枯れて立つ八重黒龍は支へ木として

 

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絞め殺しの木 (俣野別邸庭園にて)