天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

東山動物園

ウォンバット

 午前中を東山動物園で過ごした。ここの池は、新入社員の頃、デートで乗ったボートが傾いて、背広の半分を濡らしてしまった思い出の場所である。植物園も併設されていて、園の広さは相当なもの。隅から隅まで見て回るには、数日を要するであろう。紅葉の見頃であり、平日でもあって老人や園児の群が目立つ。
午後にまた新生児に会いに行った。黄疸がとれていないとのことであるが、昨日よりは顔が白くなっていた。


        小春日の眠気さめざるウォンバット
        眉白きヒトコブラクダの秋思かな
        晩秋の風嗅ぐアシカ東山
        万葉の黄葉(もみ)つかへるで歌の道

  百歳を生くるインコのともしきろ動物園の坂につまづく
  フェルメールあるひは聖観音がよき赤子見つむる壁の貼り絵に