天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

秋海棠

秋海棠

 しゅうかいどうは、中国原産のシュウカイドウ科の多年草で、わが国には寛永十八年(1641年)に入って来たという。秋海棠は漢名である。雌雄異花。俳句の傍題には、断腸花というものすごい呼び名もある。




      断腸花妻の死ははや遠きこと     石原八束


  雨はれて空青き日の朝川に花きらきらし秋海棠のはな
                        伊藤左千夫
  つくばひの石に影さしたわやかに秋海棠の花咲かんとす
                        尾山篤二郎


      切通し崖に咲きたる秋海棠