天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

高尾山

薬王院周辺

久しぶりに秋の高尾山に登ってみた。今回は6号路をたどった。紅葉は始まったばかり。高尾山は、東京都八王子市に属する標高約600メートルの山である。修験の場として聖武天皇の時代に開かれた。その中心である薬王院は、天平十六年(744)に聖武天皇の勅命を受けた行基が東国鎮護の祈願寺として建てたものという。高尾山には琵琶滝、蛇滝、清滝、布流滝の四つの滝がある。いづれも滝行・水行の場であった。
 
      水行のびわ滝に菊供へあり
      千両に一息つげる山路かな

      
  昨夜飲みし焼酎の気を払はむと駆け登りたり高尾山頂
  大いなる樅、楠、欅永らへて高尾山頂朝の日を受く
  丹沢の山の峰々つらなりてかすめる奥に冠雪の富士
  常緑の大いなる樹に囲まれて朝の日差にもみぢ鮮し
  自然薯やアケビなど売る山頂に色ふかめゆく紅葉の木々
  次々と烏天狗が現れて薬王院への道教へたり
  石段を下りて見上ぐる紅葉は朱き鳥居の上にかかれり