天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鎌倉、初雪

やぐらと蝋梅(報国寺)

 去年の暮れから今まで湘南では見なかった初雪を、大寒が過ぎて見ることができた。瑞泉寺の歌碑に初雪が積もっている様を写真に撮りたくて出かけたのだが、途中で雨に変わってしまった。瑞泉寺から歩いて報国寺浄妙寺と廻った。


      山茶花や男の顔は履歴書と
      歳越えて咲き続くるも冬桜
      初雪のしまひ忘れし国旗かな
      そこここに石仏燈籠竹の秋
      初雪が霙にかはるやぐらかな
      石庭に初雪つもるあしたかな
      竹林の裾に歌碑あり寒椿
      花塚の碑に蝋梅の香りくる
        
  朝明(あさけ)まで降りし初雪つもらざり水玉ひかる蝋梅の花