天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

穴子

江ノ島水族館にて

 アナゴ科の魚。東北、北陸ではハモという。稚魚は鰻と同じレプトケファルス。初夏に産卵。天麩羅、寿司種になる。
広島に出張した機会を利用して、久しぶりに宮島を訪れたことがあった。その折、宮島口駅前の店で名物の穴子飯を食った。列に並んでやっと食った。もともと穴子よりは鰻が好きなのだが、みやげ話にでもと思った次第。食べた時は、旨いなあと思ったはずだが、今となっては味の記憶がない。


  生きている子鯖の鰓をつらぬきて穴子は褐色の腹をうねらす
                        川合雅世
  君と食む三百円のあなごずしそのおいしさを恋とこそ知れ
                        俵 万智