天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

鉄ノ井

鎌倉・鶴ヶ丘にて

 鎌倉十井の一つ。小町通を鶴岡八幡宮方面に進むと、北鎌倉方面から鶴岡八幡宮の境内に沿って走る横大路にぶつかるが、その角にこの井戸が有る。傍らの石碑には概ね次のような由来が書かれている。
 この井戸の水質は清らかで美味しく、真夏でも井戸の水が涸れることはなかった。昔、この井戸から高さ5尺(1.5m)余りの鉄観音の首を掘り出したことから、 この井戸を鉄の井(くろがねのい)と名付けた。それは正嘉二年(1258)正月にこの周辺に発生した大火災の際に、新清水寺の観音像を埋めたものだったという。


  自動車の身動きならぬ辻路の角に蓋せりくろがねの井は