天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

待宵草

鎌倉・長谷寺にて

 マツヨイグサは南米原産のアカバナ科多年草。宵待草はオオマツヨイグサの異称である。



  おひおひに夕暮れてくらくなる渚浜待宵の
  黄は星に似る        佐藤佐太郎
                     
  そのあたりにありたる鉢に種とびて待宵草は
  寒の日芽吹く        佐藤志満
                     
  ほのかなる残心にしてとめどなく宵待草の黄
  の花つづく         安永蕗子
                    
  おほまつよひの群落にまじるこまつよひただ
  一本といへどいきほふ    石川不二子