天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

梅雨晴間3

鎌倉建長寺にて

 建長寺に行ったら数種類の大鉢の蓮が咲いていた。半僧坊から山に入って尾根を歩き覚園寺へ下った。NHKのニュースでは、関東地方の梅雨が明けた模様、という。


      露草や楓橋夜泊の詩碑あたらし
      山百合や寄付金額の碑の横に
      蝉鳴くや倒れて古りし道標
      朝影の木々の息吹や蝉の声
      うぐひすの目覚めし森の息吹かな
      のうぜんの花散る道を覚園寺
      バス停の空を行き交ふつばめかな
      梅雨明や羽根破れたる鳶の空


  この夏の相手求めてうぐひすの高啼きわたる朝光の森
  断崖の洞に石仏納めたるいにしへ人の祈り思ほゆ