天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

湯河原梅林

湯河原幕山にて

 もう梅の花の時期は過ぎたろうと思っていたが、藤沢駅のホームの看板には、湯河原梅林「梅の宴」が三月十四日まで、とあったので、行ってみることにした。東海道線湯河原駅から幕山公園行きのバスが出ている。えらい人出に驚いた。例年は、行くのが早すぎて莟が多かったが、今回は逆に花は満開を過ぎていた。そこここに椿も咲いていたが、やはり花の盛りは過ぎていた。


    椿落ちて土に還るをうべなへり
    罅はしる柱状節理梅の花
   
  虹鱒の二尾さげてくる如月の水音たかき谷川の道
  湯河原の梅の宴の路に売るみかん、オレンジはた
  晩白柚(ばんぺいゆ)


  声かくる老婆の金歯見えたれば母の背中のをさなが笑ふ