炎暑
朝から猛暑の江ノ島を歩いていたら、急な石段の上り下りが祟って気分が悪くなり吐きそうになった。明らかに熱中症だ。汗を拭いても木蔭に入っても一向に良くならない。俯けばさらに吐き気をもよおす。思い切って石段に仰向けになり、胸まではだけてみた。すると不思議にすーと楽になってきた。汗の量は相当なものらしく、少少の水を飲んだくらいでは体温は下がらないらしい。帰路で入ったスーパーやバスの冷房が有難かった。
釣竿が岩場にしなる秋あかね
地にふれて秋鯖跳ぬる島の朝
炎帝を背負ひて坂に倒れたり
猫もゆく遊行通りの片蔭を
二尾釣れて一尾地に摺る秋鯖の跳ねて光れる朝の江ノ島
岩なめて殻つよくせるまひまひが蓋してこもる炎暑の葉蔭