天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

千両

鎌倉・瑞泉寺にて

 センリョウ科の常緑小低木。関東地方から沖縄、東南アジアに分布。冬に赤くあるいは黄色に熟する果実は、観賞用で生花にする。ヤブコウジ科のマンリョウに対してつけられた。


  乱れふる雪に千両の朱(あけ)の実がおぼろとなりてゆく
  までを見つ                吉田正俊
                
  千両はそれらしからぬ花ながら冬の実のいろ目によみがへる
                       小林周義
  千両の新芽立つ葉はちかぢかとブロック塀に触るとすらしも
                       醍醐志万子