天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

チューリップ

大船フラワーセンターにて

 ユリ科チューリップ属の植物。球根ができ、形態は有皮鱗茎。原産地はトルコのアナトリア地方とされる。生産地ではオランダが知られており、各国へ輸出されている。トルコからオランダにチューリップが伝わったのは16世紀頃。日本では、富山県新潟県で大規模な栽培が行われており、両県を合わせた球根生産での国内シェアは98%という。和名では鬱金香(うこんこう)と呼ばれた。


     子の描く太陽の顔チューリップ     下村非文
     チューリップ花びら外れかけてをり  波多野爽波
     チューリップ校歌はいつも高らかに   中山純


  でたらめの音符の如く並びゐてチューリップの首やさしく揺るる
                        福田栄一
  いのちの火守れる如くチューリップ花ひらきつつまた夕べ閉づ
                        福田栄一
  チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月
                        俵 万智
  チューリップの花の絨緞敷く里は雪山を背に富めるがごとし
                        吉野喜美
  桃色のチューリップ買いて三月はかなしき恋にもぶつからず過ぐ
                       梅内美華子
  チューリップの花も好きですが本当はあの青く強い茎がいいのです
                        上田 茜