天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

馬(5)

クォーターホース

 クォーターホース(正式にはアメリカンクォーターホース)は、体高150cm、体重400kg程度で、主として乗馬・牧畜作業・競馬用。世界で最も頭数の多い品種である。クォーターホースの成立はアメリカ開拓期に遡り、ヨーロッパから連れてきたアンダルシアンと、サラブレッドやアラブ種あるいは捕獲したマスタング等を交配し改良を重ねることで成立した。がっしりとした筋肉質の体型で、性格は温順、粗食にも耐える。


  過ぎてゆく馬のうしろをさびしめりただふかぶかと去りて
  ゆくもの             石井利明


  沫雪ははつか流れてかの窓に鼻筋白き馬が首のぶ
                   藤井常世
  春の馬の面の長さを篤とみよ明日がぼうつと近づいてくる
                   時田則雄
  雪を蹴り悍馬寒風を突つきつてゆくではないかゆきに
  染まらず             時田則雄


  まのあたり祭を見れば暴走をせる馬ありてこの世おもしろ
                   今野寿美
  みんなみの風の岬に群れてゐるまなこさびしき馬をおもひき
                   中山 明