天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

紅葉の藤沢宿

白旗神社にて

 わが住いの近所でも銀杏や欅のもみじが鮮やかになってきた。わざわざ紅葉の名所に出かけなくてもたのしめる、と思って白旗神社遊行寺の境内を見て来た。


     銀杏散つて幼児あそばす滑り台
     子と遊ぶ銀杏落葉を放り上げ
     きつつきのこゑ聞く欅もみぢかな
     義経公鎮霊の碑に黄葉ちる
     力石欅もみぢを見上げたり
     合掌の一遍上人大銀杏


  まばらなるさくら落葉の草原に老人ふたり
  ゲートボールす


  再生の水を流せる音すなり赤きもみぢの幹黒く立つ
  犬に餌両手にのせて食はせゐる銀杏黄葉のちり敷く道に
  弁慶の力石より見渡せり義経祀る社のもみぢ
  義経の兜かたどる鎮霊碑大き欅のもみぢ散りくる
  義経の力表はす明神社けやき黄葉の杜に鎮まる
  大銀杏下のベンチに見上げたり樹齢七百年のもみぢを
  一遍の手合はす先の大銀杏西方浄土のひかりまとへる
  境川遊行寺などを見て歩きもみぢの様をデジカメに撮る