独楽(3)
独楽の種類をおおまかに分類すれば次のようになる。名前から機構が類推できる。
ひねりゴマ: 軸を指で捻る事で回すもの
手よりゴマ: 軸を両手のひらで挟んで回すもので、
もみゴマともいう。
糸巻きゴマ: 軸に紐を巻き付けて、これをほどくこと
で回すもの。
投げゴマ: 胴体に紐を巻き付けた独楽を投げ出すこと
で回すもの。
ぶちゴマ: 叩いて回すもの。
整えし息にてひとり見むものか夜をかぎりなく鎮みゆく独楽
石本隆一
あばれ独楽ぐいぐいと立ち澄み行けり聖なる時と子は見つめ居り
佐佐木幸綱
気負ふかに見えて静けく立つ独楽の生きものに似る痙攣、孤独
島崎栄一
身を絞る如く回りている独楽の濁り払いて澄む時のあり
石田比呂志
芯澄みて廻る木の独楽あらそいの尽きぬ地球は汚れつつ廻る
関根志満子
廻る独楽は地球の中心知っており判らなくなればいつも独楽みる
伊勢谷伍郎