天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

花狂い(3)

鶴が岡八幡宮・段葛にて

 毛手鎌倉若宮大路の段葛が改修を終えて三月三十日に通り初めがあった。新聞で見てさっそく出かけた。桜並木が若木に植え替えられ満開になっているのに感動した。背丈がすべてそろっているので、改修工事に合せてどこかで育成されていたのだろう。灯籠も形もすべて揃えられ、制作年月が違うのにきれいな石肌をみせていた。これにも感心した。
 桜を探して鶴ケ丘八幡宮から白旗神社、荏柄天神、覚園寺鎌倉宮と歩いた。ただ桜は八幡宮の周辺を除いて山のところどころに見えるだけであった。


     新しき桜の並木段葛


  すんすんと天をめざせる新しき桜植ゑたり
  若宮大路


  新しき桜並木の段葛人つらなりて八幡宮
  日の丸を並べ掲ぐる段葛桜並木の植ゑ替へられて
  鶴ケ丘八幡宮を離(か)れ行けば花はまばらに
  なりにけるかも


  頼朝の近くにならび鎮もれる島津忠久大江広元
  一時間おきに案内の覚園寺四、五人つれて境内めぐる
  鎌倉を囲める山の桜花おくゆかしくもまばらなりける


[注]現在はどこも満開に近い。しかし、今日は雨の予報。午前中が雨、
   午後から晴れるか。