天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

旧東海道・鉄砲宿

鉄砲宿バス停の案内板

 わが住む横浜市東俣野町は、鎌倉市藤沢市に隣接している。戸塚駅藤沢駅を結ぶ神奈中のバス路線の東俣野町の区域に、影取と鉄砲宿という珍しい名前のバス停がある。鉄砲宿という名前は、昔、鉄砲鍛冶職人たちの村でもあったのだろうと、かってに想像していたのだが、さにあらず。バス停近くに影取と鉄砲宿の名前の由来を書いた案内板があった。長い解説を引用する代りに歌にしておく。


  水神の使ひと思ひ「おはん」とふ名前を付けて
  大蛇(だいじや)を飼へり


  飼ひ主の落ちぶれたれば迷惑をかけじと大蛇池に移りぬ
  人影を喰らふ大蛇の棲む池を影取池と呼びにけるかも
  その影を大蛇おはんに食はれける人は衰弱やがて死にたり
  「おはん」とふ名前呼ばれて水面に浮かびあがりて
  撃ち殺されき


  人影を喰らふ大蛇を退治せし猟師住みけり鉄砲宿は


 ちなみにバス停・鉄砲宿の街道は、桜並木があり、春には見事な景色になる。