ナデシコ科ハコベ属の総称。漢字では繁縷と難しい表記になる。「はこべら」、「あさしらげ」とも言い、春の七草の一つ。七草粥で食べるのが一般的か。炒め物にしても旨いらしい。整胃・整腸作用、母乳の分泌の促進、歯痛 などの薬効があるという。
ななくさのはこべのみ萌え葛飾野 能村登四郎
はこべ草踏みて通れば青臭しかなしき春のにほひなるかも
若山喜志子
はこべらの白く小さき花咲けり萌え拡ごれる緑の中に
都筑省吾
舗装路に生えしはこべは伸びきりて花さへ咲かす春いそがしき
窪田章一郎
小溝には板をわたして畦みちに畦みちをつなげり見ればはこべら
醍醐志万子