天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

はこべ

はこべの花(webから)

 ナデシコハコベ属の総称。漢字では繁縷と難しい表記になる。「はこべら」、「あさしらげ」とも言い、春の七草の一つ。七草粥で食べるのが一般的か。炒め物にしても旨いらしい。整胃・整腸作用、母乳の分泌の促進、歯痛 などの薬効があるという。


     ななくさのはこべのみ萌え葛飾野 能村登四郎


  はこべ草踏みて通れば青臭しかなしき春のにほひなるかも
                     若山喜志子
  はこべらの白く小さき花咲けり萌え拡ごれる緑の中に
                      都筑省吾
  舗装路に生えしはこべは伸びきりて花さへ咲かす春いそがしき
                     窪田章一郎
  小溝には板をわたして畦みちに畦みちをつなげり見ればはこべら
                     醍醐志万子