古志九月号
一昨日届いた俳誌「古志」九月号を読んだが、長谷川櫂主宰の巻頭句の内で理解できないものがある。
黴といふもののかそけき音の中
文のつながりからは、黴と音との関係がはっきりしない。どこで切れるのか。「黴といふもの」の次の「の」で軽く切れる、として、黴がかそけき音の中で蔓延っている、という読み。では、音はどこからくるのか。黴が育つ音としか思えない。
炎天や兜の上の阿弥陀仏
兜と阿弥陀仏の位置関係があいまい。兜の上に阿弥陀が載っているとしたら、不安定である。兜の一部として上のほうに阿弥陀仏をあしらってあるのか。でもそれでは、兜と阿弥陀仏とを別々には言えないはず。炎天なので室外の情景のはず。わからない!
今日の昼休みの嘱目詠:
青き頭蓋透けたる衣震はせてここを先途とみんみんが鳴く
憲兵の碑文に惹かれ敗戦忌