天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

箱根駅伝往路

正月の宇賀神

 今日正月二日も天気が悪く、昼前から雨がふってきた。そんな中、恒例の箱根駅伝東海道鉄砲宿の沿道に立って見た。遠出をする気分にもなれず、遊行寺まで歩いて往復するだけにとどめる。
境内では蚤の市がたっていたが、しぐれの中では店じまいするしかあるまい。小栗判官や照手姫の墓、宇賀神の祠などいつも見るところは決まっている。


   戌年の犬三頭を抱きかかへ沿道に見る箱根駅伝
   颯爽と追ひ越してゆく駅伝の走者に振れる沿道の旗
   駅伝の走者の顔にしぐれけり手旗うち振る鉄砲宿に
   駈け去りし走者の子等を見送りて父兄がたたむ学校の旗

        正月の足かろやかに権太坂
        駅伝の走者見送るしぐれかな
        箱根路の襷重たきしぐれかな
        元日や中雀門を開け放ち
        梵鐘を撞けばしぐるる読経かな
        宇賀神に人が列なす二日かな
        正月も明り点せり墓地分譲