天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

名越切通し

名越切通し

 鎌倉七切通しのひとつ「名越切通し」に行ってきた。鎌倉と逗子をつなぐトンネルの上を通っている。わずかな距離であるが、国指定の史跡になっている。ただ、化粧坂と同様、当時でも荷駄はとても通れなかったであろう。大変な急勾配であり、道の真ん中に大きな岩石が露出している。せいぜい兵士が軍馬を引いて通るくらいであったはず。今は観光地とはいえないほどさびれている。


     町ごとの神輿もみあふ秋日差
     切通しとは名ばかりやつくつく師
     秋ふかみ栗鼠啼く名越切通し
     錫杖を突きて出でにし泉かな
     大いなる正宗の碑や百日紅


  旱魃に苦しむ村を救ひしと「日蓮水」の石碑立つ井戸