天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

秋のヨット

江ノ島沖

 よく晴れた体育の日だったが、江ノ島水族館に行った。生きている鯖の遊泳が見られるか、と期待したのだが、どこにも見当たらなかった。別の水族館でも見た記憶がない。マグロは見たことがある。ノーベル賞を受賞した下村博士のオワンクラゲが話題になっているかとも期待したが、影も形もなかった。他の海月はたくさん泳いでいた。イルカショーは、今年の正月に見た内容と全く同じであった。江ノ島の磯辺も家族連れであふれていて、なんとも落ち着かない休日であった。


      釣れざればねころぶまでよ花すすき
      ヨットの帆白きがさみし秋の潮
      身構へし蟷螂若く踏まれけり


  果たせざる夢とただよふ水海月ノーベル賞のニュース流れて
  ながながと乙女四人が踊る間をたまにジャンプのイルカに拍手
  逝く秋を惜しみて張れる白き帆のヨットさみしき江ノ島の海