天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

カンナ

二宮町吾妻山にて

 カンナ科の春植え球根植物。原産は熱帯地方。欧米で改良され、わが国には江戸中期に渡来。現在まで様々な園芸品種が出ている。グラジオラスと取り違えやすいので注意を要す。


  カンナの花黄なる洋燈(ランプ)の如くなり
  子供出て来よ背戸の月夜に    北原白秋
                       
  飢ゑざらむねがひもむなしと思ふ日をあかあか
  としてカンナは咲けり      木俣 修
                       
  朝の霜おきて終りしカンナなど黒く乾きて午後
  の日は照る           佐藤佐太郎