天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

書初

幼児の筆跡(おさかな)

 かきぞめ。周知のように、新年に初めて毛筆で字を書くこと。俳句では新年の季語。傍題に、筆始、試筆、吉書。絵を描くことでもよい。


     大津絵の筆の始めは何仏       芭蕉
     書初やあたらしき墨匂ひだす     新谷ひろし
     雪置きて山高く見ゆ筆始       秋山幹生
     海の子の海の一字の筆始       野上飛雲
     師に侍して吉書の墨をすりにけり   杉田久女


     をさな子がおさかなと書き筆始