天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

横須賀軍港

 水の門からきている。河や海の水の出入口。瀬戸とも言った。現在は、船が碇泊する河口や湾内の施設を指す。漁船が碇泊するところが漁港である。


  磯の崎漕ぎ廻(た)み行けば近江の海(み)八十(やそ)の湊に
  鵠(たづ)多(さは)に鳴く        万葉集高市黒人
                    
  もみぢ葉の流れてとまるみなとには紅ふかき波やたつらむ
                       古今集・素性
  ゆくさきもなほ旅ながら船はてむ港に近くなるぞうれしき
                        野村望東尼
  大船のはてし港の岸に来て海を渡らぬ身をかへりみつ
                        岡 麓
  篠つく雨街を叩けりしぶきつつ待てるお前を港と思う
                        佐佐木幸綱