天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

亀石

江ノ島奥津宮にて

 江ノ島神社奥津宮には、力石のほかに亀石がある。表面に亀甲紋のあるこの石のサイズは、横:80cm、 縦:62cm、 高さ:15cm。重さは不明。解説板によると、鎌倉四名石の一つで、別名「蔵六石」いい、文化三年に弁秀堂なる人物が金光明最王教の写経と共に奉納したものという。


  力石、亀石おける境内に石の鳥居をくぐりて入りぬ
  力石、亀石に幣めぐらせて由来記せり奥津宮は
  大風の被害ふせぐと幹切りしいちやう根方に亀石はあり
  首手足ひつこめてゐる亀に似て亀甲紋の石置かれたり
  しののめの奥津宮にしづもれる二つの石を撮りにけるかも
  たかが石されど石かもその村の歴史を知ればうち捨てがたし
  江ノ電の車窓より見るオットセイ否波待てるサーファの群
  右手(めて)に見る湘南の海かがやきてレトロ車両の江ノ電はゆく
  江ノ電の座席に読める朝刊の紙面まぶしも湘南の海