ボタン科の多年草。アジア大陸北東部の原産。品種が多い。牡丹は「花の王」、芍薬は「花の宰相」と呼ばれることがある。牡丹が樹木であるのに対して、芍薬は草。
霜おほひの藁とりすつる芍薬の芽の紅に春の雨ふる
正岡子規
芍薬のつぼみふくらむ数数がやや高くやや低く揃へり
岡 麓
瓶にさす白芍薬に蟻つけり季節の花のこの鮮しき
木下利玄
芍薬の花もたずして生ひ出でし葉の上に細し五月雨のあめ
松村英一
吾にはげしき夏くる兆し芍薬の花芯にほそきくれなゐ見ゆる
安永蕗子
喉元まで水を満たして芍薬を活けて重たき壺となりたり
大西民子
