天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

サルビア

横浜市東俣野の田園にて

 サルビアは、ラテン語のsalvare(治療)、salveo(健康)が語源という。紫蘇科の植物なので薬用になるところからきているのだろう。緋衣草という日本名がある。右の画像に示すサルビアグアラニチカという青色の花の種類もある。


  秋となりわが膝さむき夜夜を燃え尽きぬなりさるびやの花
                      斎藤 史
  雨の中サルビアなびき鮮血のながるるごとき時はつづけり
                      加藤克己
  街上にさるびあ赤きひとところ処刑のごとき広場見えくる
                      安永蕗子
  茫然とサルビアを見てゐし青年の傍を過ぎぬわれはさやさや
                      米川千嘉子