天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

紫陽花の里

開成町あじさいの里にて

 神奈川県足柄上郡開成町では、毎年、六月に「あじさい祭」が開催される。いつの頃からか、毎年出向いている。見馴れた場所であり、イベントなのだが、季節が来れば自然に足が向く。今年は、6月11日(土)〜19日(日)の期間。ただ、今回は、東日本大震災の被災者を支援するための祭とし、従来行なっていた各種イベントをチャリティーイベントに変更したという。イベント会場には、募金箱がおいてあった。


     水田に山の影濃し花葵
     実をあまた落して桃の袋掛け
     雉子啼くや水音高き足柄に
     足柄の水田震はす雉子の声
     雨雲に炎立ちたる花葵
     花あふひ金時山を遠望す
     足柄は水ゆたかなり枇杷熟れて
     梅雨空の憂ひを映す水田かな


  早苗田は水湛へたり足柄の水音高きあぢさゐの道
  水田をかこむ野道に咲き出でし色付く前の白きあぢさゐ
  たわたわと鷺飛びゆけり足柄の水田が映すその白き影
  東日本大震災に配慮して演芸止めしあぢさゐ祭
  純白の額あぢさゐは目新し珍しき名の「すみだの花火」