天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ハイビスカス

江ノ島にて

 アオイ科の常緑低木。沖縄では仏桑花、琉球むくげ という。花の色には、黄、白、赤、桃、紫紅、橙 など様々ある。原産地は不明、雑種起源の説あり。「ハワイアン・ハイビスカス」と総称される膨大な園芸品種群がある。歳時記では、仏桑花が季語、ハイビスカスは傍題。


     仏桑花被弾残壁かくれなし      藤田湘子
     島人の血はかくも濃し仏桑花     青柳志解樹


  冬越えしハイビスカスの咲ける紅ひと日ふた日の勢見るべく
                       千代国一
  夕波の音静かなる今日のホテルハイビスカスの低き生垣
                       細川謙三
  仏桑花くれなゐふかく咲き垂るる首里王城の池をめぐれり
                       岡野弘彦
  由布島はあやにつややに仏桑花咲きて水牛は人乗せて行く
                      馬場あき子 
  わが路線変へて変へて見むかな雨あとのハイビスカスは朱
  あざやけき               女屋かづ子


  ハイビスカス髪に飾りて平和祈念公園に立つささげもの
  われは                  水原紫苑