天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

日本猿

NHK-BS放映画像から

 ニホンザル青森県下北半島以南の森林に群生する。顔と尻が赤く、毛は茶褐色。果実、木の実を食べ、一定の行動域を集団で移動する。背中にのるマウンティングは、相手に強さを示す行為。


  蚤とると寄れる雄猿に首そらし雌猿しみらに蚤とらせゐる
                     窪田空穂
  新宿の市民広場の猿まはし猿より少し苦がくほほゑむ
                     馬場あき子
  登りきて視線あぐればわが前にこちらを見つめ大猿の坐る
                     安田純生
  猿よ猿ふかく都会に生きるもの毛足のながき顔吹かれおり
                     佐伯裕子