天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

遊園地

横浜コスモワールドにて

 屋外の娯楽施設で、遊戯用の大型の機械や用具を備える。時期により催し物やアトラクションが行われる。動物園や水族館に併設している場合もある。主要都市には大形の遊園地がある。なかでも東京ディズニーランドは、人気が衰えない。歌には、観覧車や回転木馬のような個々の機械が詠まれることが多い。


  連休に来る遊園地 子を持てば典型を生きることの増えゆく
                     俵 万智
  遊園地行きの電車に乗る朝の楽しさ子よりながく生き来て
                    小島ゆかり
  青空に靴をなくして帰れざる子らの遊びている遊園地
                     谷岡亜紀
  春暮るる遊園地にて空中に人無き椅子が廻りつつあり
                     大野誠
  春日照るディズニーランドぬきぬきと一夜茸のごとき城たつ
                     日高堯子
  直線に街灯つづく埋立地ディズニーランドの巨いなる孤独
                     影山一男
  夜は夜のあかりにまわるティーカップティーカップまわれ
  まわるさびしさ            永井陽子


  一定の円を駆けいる木馬あり自己のひづめの響きは知らず
                     上川原紀人
  秋天の絶叫マシンいざわれも奈落にすべりおつる快楽(けらく)を
                      小泉史昭