天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

避暑に箱根へ(1)

ハエトリグサ(湿生花園にて)

 猛暑の日が続いて気分も身体も滅入ってしまう。そこで箱根の高所に一泊二日で避暑に出かけた。小田原で二日間のフリー切符を購入、登山電車で強羅へ。公園をめぐってから早雲山へ。そこからロープウェイで大涌谷へ。湖尻から湿性花園に。泊りは姥子の「かんぽの宿」。箱根は、京都と同様に東南アジアからの観光客が多くなっている。
 初日の印象深かった場所は、湿性花園で、今回は食虫植物の特集展示をやっていた。ウツボカヅラの種類の多いことには驚かされた。モウセンゴケ、タヌキモ、ミミカキグサなど普段あまり見かけない植物も興味深かった。食虫植物は世界に約600種、日本には21種あるらしい。コウシンソウは日本固有種という。


     登りゆくほどに紫陽花みづみづし
     噴水やローズブレンドハーブティー
     涼しさのみどり目に染む箱根かな
     ひぐらし大涌谷を啼き尽す
     雉子(きぎす)啼く湿性花園のしづけさに
     残雪の富士まなかひに姥子の湯
     わかさぎの一尾天麩羅小さきかな


  カーテンを開くればうれし残雪の富士を眺むる姥子の宿は
  猛暑日を避くる姥子の宿に見し雪ののこれる富士の青嶺
  公魚の天麩羅鰯の梅肉和追加して飲む焼酎ロック