神奈川の力石4
横浜市に長年住んでいるが、有名でない神社仏閣はほとんど知らない。地元の人でも長く住んでいないと分らないことが多い。浄念寺と街山(つじやま)八幡神社がそうであった。予めパソコンでGoogleの地図で調べて出かけるのだが、ほとんどあてにならない。また距離感がつかめず、大変な距離を歩くことになる。
力石いづこと探す境内に汗をしづむる紫陽花の風
菅公の石碑の古歌を読みて後天神山の頂きに立つ
丸き石いくつもあれば台に載るものこそ力石と思へり
[横浜市・浄念寺]
小学生中学生にたづねつつお寺に着きて見る力石
「力石の由来」書かれて石ふたつトイレの横に並べてありぬ
Googleの地図をたよりに歩けども意外に遠しこのお寺まで
持ち上ぐることが自慢の力石娯楽少なき村にしあれば
関城の跡から出でしと伝へられ寺に保存の力石ふたつ
[横浜市・街山八幡神社]
にいにいのかぼそき声や力石
手を洗ふ水は冷たし力石
最新の詳細地図を買ふべしと炎暑の道に迷ひて思ふ
東海道車道の下にたまたまにわが見つけたる八幡神社
石段をのぼりきりたる左手に水盤舎あり力石あり
無人なる境内に鳴くにいにいのかぼそき声に見る力石
力石見つけて休む本殿の庭に一尾の蚯蚓のたうつ