出雲
古代の出雲は、青銅器を主とする西部出雲と鉄器を主とする東部出雲との二大勢力から出発し、統一王朝が作られ、日本海を中心とした宗教国家になった。律令以前の出雲国の影響力は日本神話に見られる。しかし、やがてヤマト王権に下ることとなり、それが有名な国譲り神話として『日本書紀』などに記された。国譲りの交換条件として出雲大社が建立された。出雲大社の祭祀を執り行う出雲国造(北島氏、千家氏)は、天照大神の第二子天穂日命の裔孫として、皇室と同等の血統の長さを誇る。また伝統産業であった製鉄で財を成した出雲三名家(田部家、桜井家、絲原家)もある。
八雲たつ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を
古事記・須佐之男命
八雲さす出雲の子らが黒髪は吉野の川の沖になづさふ
万葉集・柿本人麿
神無月 出雲への出立(たち)遅れたる神が屋台にコップ酒飲む
遠山 満