天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

源氏山のもみじ

鎌倉・源氏山にて

 円覚寺東慶寺の紅葉が見応えがあったので、源氏山にも行ってみることにした。寿福寺の墓地の裏山を登るコースをとった。紅葉は裏葉を見上げるのが最も美しい。黄葉は大木であるほど見栄えがする。頼朝像を見て化粧坂を下ってまた寿福寺に戻ってきた。化粧坂の降り口あたりのもみぢが最高であった。


     もみぢ散る政子実朝虚子の墓
     頼朝の影を濃くするもみぢかな
     黄や紅のもみぢなだるる化粧坂


  五歩あるき鉄路見下ろすくり返しホームの縁を歩く烏は
  頼朝の後方の公孫樹黄に染まり啄木鳥ぎいと啼きにけるかも