天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

新緑の吾妻山

吾妻山浅間神社

 神奈川県二宮町の吾妻山(標高136.2m)は躑躅の名所のはずだが、今まで一度も豪華な情景をみたことが無い。今回も花の時期を過ぎて新緑だけが目立った。登山口には、中里口、役場口、梅沢口の三カ所があるが、今回は中里口から登り、役場口から下りた。道沿いの樹木には名札がついているので興味深い。


     新緑の息吹うれしき吾妻山


  むかし遭ひし狸や兎、雉などの小動物園跡に草蒸す
  青空の高き梢に小鳥鳴くハリギリ、ウコギ、ガマズミ、コナラ
  大山は雨降山とも呼ばれたり雲の寄る見ゆ丹沢山
  園児らの声ににぎはふ吾妻山うねりくねれる滑り台あり
  新緑のマサキ、アラカシ立つ路にしばし佇み深呼吸する
  吹きあぐる潮風に立つ新緑の木々の名札を読みつつぞゆく
  新緑の息吹うれしき吾妻山クヌギやコナラ、イロハモミジも
  夕去れば木々の息吹も聞こゆらむイロハモミジにクヌギ、イヌシデ